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道民カレッジとは

道民カレッジ15周年記念シンポジウム

「道民カレッジ事業」15周年を迎えた今年、10,000単位を取得された榎本聰子さんに、学長の高橋はるみ知事から「道民カレッジマイスター」の称号が授与されるとともに学長からメッセージをいただきました。また、道民カレッジ15周年記念シンポジウムを行いました。
  • 日時 平成28年6月2日(木曜日)11時から12時10分
  • 会場 かでる2・7 かでるホール
  • シンポジスト
    • 北海道大学名誉教授・石狩市社会教育委員長 木村 純 氏
    • スポートピア代表取締役社長・ネイパル深川所長 安田 光則 氏
    • 道民カレッジ生 榎本 聰子 氏
  • コーディネーター 北海道立生涯学習推進センター主幹 阿部 隆之

内容まとめ

記念シンポジウム開催時の様子 シンポジウム概要写真
 平成28年度全道社会教育主事等研修会のプログラムとして、「地域を好きになる学び(仮)の可能性を探る」をテーマにシンポジウムを行い、道民カレッジを含め、人口減少問題に対応した教育行政の在り方を探りました。
※以下の内容は道民カレッジに関する主な発言をもとに再構成をしています。

【これまでの成果】

道民カレッジ生 榎本氏
  • 自分は学び続けることで地域を好きになることができた。こうしたことを多くのかたに知ってもらって、地域を好きになってもらいたいと思う。
  • 十勝には学ぶだけではもったいないという考え方で、それぞれの特技を持ち寄って講座を実施している「フレンズ十勝」という団体があり、自分も7,000単位を取得したときに講師をさせてもらった。
木村氏
  • 榎本さんは北海道について知ることで、受け身的に学ぶだけでなく仲間と一緒に学ぶ機会を作るなど一歩踏み出して行動している。こうしたことが当初道民カレッジが目指してきたことだと思う。

【今後の展開に向けて】

道民カレッジ生 榎本氏
  • 道民カレッジが放送大学と連携(単位互換)するようになったことをきっかけに、放送大学に入学した。昨年、高齢者の生涯学習をテーマに卒業論文に取り組んだ。その際のアンケートで、学んだ成果を何かに生かしているか質問したところ、役立てている割合は10%、道民カレッジでの自主活動に生かしている7%、チャンスがあれば役立てたい36%、学ぶだけで満足している47%となっている。
  • チャンスがあれば役立てたいという人が実際に役立てることができれば素晴らしい。そのためには行政の力が必要であると同時に、行政をあてにするだけでなく、自分たちでつくりだしていくことが必要だと思う。
  • 社会全体が高齢者の学びの重要性を認識してほしい。高齢化率が上昇し、医療費を削減していくことが求められている。高齢者が学びのために外へ出て、外へ出ることで体力の維持が図られる。 
木村氏
  • 今後の道民カレッジを展開する上で、3つのことを提起したい。1つめは、地域を知る、調べる地元学などを支援するのが道民カレッジの役割だと考えており、そのためには、市町村の事業を担当する社会教育主事を、教育局や大学などがサポートしていく仕組み作りが必要ではないか。
  • 2つめは、インターネット講座で地域の課題に応える学習内容を全道的に発信していくことが道民カレッジの役割だと思う。札幌市の市民カレッジの事業で、まちづくりセンターの中に地域の居場所づくりに取り組んだ際、過去のインターネット講座での地域の居場所づくりに関する講座が役に立った。
  • その上で、地域を知る学びから地域をつくる学びへ転換すること。地域を知ることからどう発展させ、変えていけばいいのかを、それぞれの地域の社会教育の柱にしていくことが必要ではないか。
安田氏
  • 我々がネイパルでおこなっているジュニアコースでは、常に新しいものを取り入れていくことが必要。自分は10年前にもネイパル深川の所長を務めたが、その当時と子供や保護者の状況が変化しており、10年前と同じことでは受け入れられないと考えている。
  • 農業体験を例にとると、人間と自然の関わりを肌で感じてもらうことを目標としている。農家のかたにも、子供たちを受け入れることが農業の一部だと考えてもらいたいと思っている。体験の場は足下にあるということを掘り下げていくことが必要ではないか。
  • 事業は効率を追求するものではない。人間はこちらの意図のように育ってくれないし、感じてくれないことを前提にすることが必要。 

道民カレッジ15周年記念シンポジウムご案内

道民カレッジ15周年記念シンポジウム報告書